ジョージアワインはまずいって本当?実際に飲んで確かめてみた!

「ジョージアワインってまずいって聞いたけど、本当なの?」そんな疑問を持つ方も多いでしょう。世界最古のワイン産地とされるジョージア。8000年もの歴史を持つクヴェヴリ製法で作られるワインは、確かに独特です。

でも実際のところどうなのか。ネットの評判だけでは分からないもの。そこで実際に複数の銘柄を購入して、飲み比べてみることにしました。

結論から言うと、「まずい」というのは半分当たりで半分外れ。確かに普通のワインとは全く違います。でも、その違いを理解して正しく飲めば、驚くほど美味しいワインに出会えるのも事実です。今回は、実体験をもとにジョージアワインの真実をお伝えしていきます。

目次

ジョージアワインを実際に飲んでみた率直な感想

まずは実際に飲んでみた感想から。率直に言って、最初は戸惑いました。今まで飲んできたワインとは、まるで別の飲み物のような印象だったからです。

初めて飲んだ時の印象と驚き

最初に手に取ったのは、サペラヴィという赤ワイン。グラスに注いだ瞬間から違いを感じます。色が異常に濃いのです。

まるで墨汁のような深い紫色。香りも独特で、土っぽさと果実の甘みが混在しています。一口飲んだ時の驚きは今でも忘れられません。

渋みが強烈で、舌にまとわりつくような感覚。でも不思議と嫌な感じではない。むしろ「これは何だ?」という好奇心の方が強かったのです。二口目からは徐々に慣れて、独特の風味に魅力を感じるようになりました。

想像していた味との大きなギャップ

次に試したのがオレンジワイン。白ワインだと思って飲んだら、これがまた予想外でした。見た目は琥珀色で、まさにオレンジジュースのよう。

でも味は白ワインでも赤ワインでもない。渋みがあるのに爽やかさもある。複雑で説明しにくい味わいです。

正直に言うと、最初は「これは失敗だったかな」と思いました。でも時間を置いて再び飲んでみると、印象が変わる。慣れとは不思議なもので、次第にこの複雑さが面白く感じられるようになったのです。

なぜ「まずい」と感じる人が多いのか?その理由を徹底分析

ジョージアワインが「まずい」と言われる理由。これには明確な原因があります。一言で言えば、一般的なワインとの違いが大きすぎるのです。

クヴェヴリ製法が生み出す独特すぎる風味

ジョージアワインの特徴は、何と言ってもクヴェヴリ製法。素焼きの壺を地中に埋めて発酵させる、古代から続く製法です。

この製法により、ワインは土やミネラルの香りを持ちます。また、果皮や種と一緒に長期間発酵させるため、タンニンが非常に豊富。これが「土っぽい」「渋すぎる」という印象の原因です。

現代的なワイン製法に慣れた人には、確かに飲みにくいもの。でもこれこそがジョージアワインの真髄なのです。土地の個性が直接味に反映される、まさに「テロワール」を体現したワインと言えるでしょう。

オレンジワインの見た目と味のギャップ

オレンジワインへの戸惑いも大きな要因です。白ブドウから作られるのに、見た目は完全にオレンジ色。この視覚的なギャップが混乱を生みます。

味わいも独特で、白ワインの爽やかさと赤ワインの渋みが混在。「白ワインらしさ」を期待して飲むと、確実に裏切られます。

でもこれも製法の違いによるもの。白ブドウを果皮ごと発酵させることで、この独特な色と味わいが生まれる。理解すれば納得できる話なのですが、知らずに飲むと確かに驚きます。

一般的なワインとの決定的な違い

最も大きな違いは、味の方向性です。現代的なワインは、飲みやすさや親しみやすさを重視。酸味や渋みも計算されてバランス良く仕上げられています。

一方、ジョージアワインは自然のまま。良くも悪くも、ブドウと土地の個性がストレートに現れます。洗練されていない分、野性的で力強い。

この違いを「進化」と「原始」で表現する人もいます。どちらが良いかは好みの問題ですが、確実に言えるのは別物だということ。同じ基準で評価すること自体が間違いなのかもしれません。

実際に5本飲み比べてわかったジョージアワインの本当の実力

理屈だけでは分からないもの。実際に複数の銘柄を飲み比べて、その実力を確かめてみました。選んだのは価格帯や製法の異なる5本です。

サペラヴィ赤ワインの濃厚すぎる個性

まずはジョージアを代表する品種、サペラヴィ。2本の異なる生産者のものを比較しました。

共通するのは、とにかく濃いということ。色も味も香りも、すべてが強烈です。アルコール度数も高めで、飲みごたえは十分すぎるほど。

面白いのは、同じサペラヴィでも生産者によって個性が大きく違うこと。一つはより野性的で土の香りが強く、もう一つはモダンな仕上がりでフルーティー。どちらも美味しいのですが、好みは分かれそうです。

料理と合わせると真価を発揮します。特に肉料理との相性は抜群。ステーキやラム肉と合わせると、この濃厚さが活きてくる。単体で飲むより、食事と一緒に楽しむワインだと感じました。

白ブドウから作るオレンジワインの特徴

次にオレンジワイン2本を比較。どちらもルカツィテリという白ブドウから作られています。

驚いたのは、同じオレンジワインでも味わいが全く違うこと。一つは軽やかで飲みやすく、もう一つは重厚で複雑。製法や熟成期間の違いが大きく影響しているようです。

軽やかなタイプは、白ワイン好きでも受け入れやすい味。渋みも穏やかで、果実の甘みが感じられます。一方、重厚なタイプは赤ワインに近い印象。タンニンが豊富で、長い余韻が楽しめます。

どちらも魚料理との相性が良好。特に白身魚のソテーや、クリーム系のパスタと合わせると絶品でした。

価格帯別に試した結果と率直な感想

最後に価格による違いを検証。1500円のものと4000円のものを比較しました。

正直に言うと、価格差は明確に現れます。安価なものは粗削りで、アルコールの刺激が強い。一方、高価なものは滑らかで複雑、余韻も長く楽しめます。

ただし、安価なものが悪いわけではありません。野性的な魅力があり、これはこれで楽しめる。料理と合わせれば、価格を考えれば十分すぎる満足度です。

高価なものは、確かに洗練されています。でも、ジョージアワインらしい野性味は少し薄れるかも。どちらを選ぶかは、何を求めるかによるでしょう。

こんな人には向かないかも?飲む前に知っておきたい注意点

実際に飲んでみて分かったこと。ジョージアワインには、明らかに向かない人がいます。購入前に確認しておきましょう。

ワイン初心者が避けるべき理由

ワインを飲み始めたばかりの方には、正直おすすめできません。個性が強すぎて、ワインの基本を学ぶには適さないからです。

まずは一般的なワインで基礎を覚えること。酸味や渋み、果実味のバランスを理解してからの方が良いでしょう。

ジョージアワインは、ある程度ワインに慣れてから挑戦するもの。基礎ができていれば、この個性的な味わいも楽しめるはずです。

甘口ワイン好きには合わない可能性大

甘口ワインを好む方にも向きません。ジョージアワインは基本的に辛口。しかも渋みが強いため、甘さを求める人には物足りないでしょう。

特にデザートワインのような甘さを期待していると、完全に裏切られます。果実の自然な甘みはありますが、砂糖のような甘さはほとんどありません。

甘口ワイン好きの方は、まず他の辛口ワインに慣れてから。段階的にアプローチすることをおすすめします。

料理なしで飲むと失敗する確率が高い

最も重要なのは、単体で飲まないこと。ジョージアワインは料理と合わせることで真価を発揮するワインです。

アペリティフとして楽しむには、個性が強すぎます。渋みや酸味が前面に出すぎて、飲みにくさばかりが目立ってしまう。

必ず何かしらの料理と一緒に。チーズでも構いませんし、簡単なおつまみでも良いでしょう。食事と合わせることで、バランスが整い、美味しさが引き立ちます。

逆にハマる人の特徴とは?ジョージアワインが向いている人

一方で、ジョージアワインにハマる人もいます。その特徴をまとめてみました。当てはまる方は、ぜひ挑戦してみてください。

個性的な味わいを求める方には最適

普通のワインに飽きた方、個性的な味わいを求める方には最適です。ジョージアワインほど個性的なワインは、なかなか見つからないでしょう。

毎回同じようなワインでは物足りない。そんな方にとって、この予想のつかない味わいは魅力的なはず。

新しい発見や驚きを求める方にも向いています。ワインの奥深さを再認識できる、良いきっかけになるでしょう。

自然派ワイン愛好家なら絶対に試すべき

自然派ワインがお好きな方には、間違いなくおすすめできます。クヴェヴリ製法は、まさに自然派の真髄。

添加物を使わず、自然の力だけで作られるワイン。土地の個性がそのまま味に反映される、理想的な自然派ワインと言えるでしょう。

ビオワインやオーガニックワインを愛飲している方なら、きっと気に入るはず。製法への興味も含めて、楽しめると思います。

歴史あるワイン文化に興味がある方へ

ワインの歴史や文化に興味がある方にも向いています。8000年という途方もない歴史を持つジョージアワイン。一口飲めば、古代のワイン作りに思いを馳せることができます。

現代的な製法とは全く異なる、古代からの製法。これを体験できるのは貴重な機会です。

歴史好きの方、文化に興味がある方なら、味わい以上の価値を見出せるでしょう。単なるお酒ではなく、文化的体験として楽しめるはずです。

失敗しない選び方と美味しく飲むコツを伝授

最後に、実際に購入する際のポイントをお伝えします。正しく選んで、正しく飲めば、きっと満足できるはずです。

初心者でも飲みやすいジョージアワインの見つけ方

初めて挑戦する方は、まずモダンなスタイルのものから。伝統的なクヴェヴリ製法にこだわりすぎず、現代的な製法で作られたものを選びましょう。

価格帯は2000円〜3000円程度が無難。あまり安すぎると粗削りで飲みにくく、高すぎると期待値が上がりすぎてしまいます。

品種はサペラヴィが分かりやすくておすすめ。ジョージアワインの特徴が分かりやすく、比較的飲みやすいものが多いからです。

料理との相性で劇的に変わる味わい

料理との組み合わせは本当に重要。単体では飲みにくいワインも、適切な料理と合わせれば劇的に変わります。

ワインタイプ相性の良い料理
サペラヴィ(赤)ステーキ、ラム肉、スパイシーな肉料理
オレンジワイン白身魚のソテー、クリームパスタ、熟成チーズ
白ワインシーフード、鶏肉料理、野菜のグリル

特に肉料理との相性は抜群。ジョージア料理のシュクメルリ(鶏肉のクリーム煮)と合わせれば、本場の味わいが楽しめます。

適切な温度とグラス選びで印象が変化

温度管理も重要なポイント。赤ワインは16〜18度、白ワインやオレンジワインは12〜14度が目安です。

冷やしすぎると渋みが強く出すぎ、温めすぎるとアルコールが強調されます。適切な温度で飲むことで、バランスの良い味わいが楽しめるでしょう。

グラスは大きめのものがおすすめ。香りが開きやすく、味わいの変化も感じやすくなります。できればワイン専用のグラスを用意したいところです。

開栓してすぐよりも、少し時間を置いてから飲む方が良い場合も。特に若いワインは、デキャンタージュすることで味わいが格段に改善されます。

まとめ

ジョージアワインの「まずい」という評判について、実際に飲んで検証してみました。確かに個性的で、一般的なワインとは大きく異なります。しかし、それを「まずい」と断定するのは早計でしょう。

重要なのは、ジョージアワインを正しく理解すること。8000年の歴史を持つ伝統的な製法で作られる、世界でも類を見ない独特なワインなのです。現代的なワインの基準で判断するのではなく、その個性を受け入れて楽しむ姿勢が大切です。

適切な選び方と飲み方を実践すれば、きっと新しいワインの魅力に出会えるはず。食事との組み合わせを工夫し、適切な温度で味わえば、その真価を実感できるでしょう。興味を持った方は、ぜひ一度挑戦してみてください。

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